Taste Skill・Impeccable・UI UX Pro Max を比較:AI っぽさを消すデザインスキルはどれ?
AI コーディングエージェントに Web サイトを頼むと、たいてい同じようなページが返ってきます。紫のグラデーション、ピル型のバッジ、まったく同じ 3 枚のカード。その対策として最も広く使われているのがデザインスキルで、上位のものはどれも GitHub のスター数が 10 万を超えています。ただし、仕組みはまったく異なります。このガイドでは、2026 年 11 月 6 日時点のソースコードとドキュメントをもとに比較するので、自分のプロジェクトに合うものを選べます。
2026年11月7日 更新 · 約 10 分で読めます
結論から
- 新しいマーケティングサイトやコーポレートサイトを作る: Taste Skill。厳選したライブラリからアートディレクションを割り当て、実際のブラウザでページを確認します。
- すでにある UI を改善する、またはアプリやダッシュボードを作る: Impeccable。絞り込んだ 24 のコマンド、CI で実行できるディテクター、iOS と Android のリファレンスがあります。
- プロダクトのデザインシステムを、どのプラットフォーム向けでも選ぶ: UI UX Pro Max。スタイル、配色、フォントの組み合わせのデータベースを検索し、SwiftUI、Jetpack Compose、React Native、Flutter にも対応します。
- いちばん軽量: Anthropic の frontend-design。指示を書いた 1 ファイルだけです。
- 置き換えではなく、追加して使うもの: モーション向けの Emil Kowalski のスキルと、アクセシビリティや UX の細部をレビューする Vercel の web-design-guidelines。
センス系のスキルは一度に 1 つだけ使いましょう。ルールが食い違うので(あるスキルが勧めるスタイルを別のスキルが禁じていることがあります)、2 つ重ねても結果は良くならず、予測しにくくなるだけです。
AI が作った UI が似てしまう理由
方向性を指定せずにページを頼むと、モデルは見てきたページの平均を出力します。そして修正のたびに、その修正が次の初期値になります。紫のグラデーションと Inter は、クリーム色の背景にセリフ体の見出しとテラコッタのアクセントへと移り変わり、いまでは Anthropic の frontend-design スキルも Impeccable も、この組み合わせまで AI っぽさの目印として指摘しています。優れたデザインスキルは、作る前にエージェントへ方向性を与え、結果を確認する手段も用意します。パターンそのものについては、AI っぽい UI デザインの特徴と避け方を参照してください。
一覧で比較
| スキル | アプローチ | 対応プラットフォーム | 必要なもの | GitHub スター数 |
|---|---|---|---|---|
| Taste Skill 2.5 | ライブラリから方向性、配色、フォントを割り当て、ブラウザでページを確認 | 企業サイトとマーケティングサイト | Node.js 22 以降、Chrome | 約 111K |
| Impeccable 4.8 | 24 のコマンドからなるデザインの語彙と、ルールベースのディテクター | Web、アプリ、ダッシュボード、iOS と Android | Node.js。小さなエンジンをダウンロード | 約 104K |
| UI UX Pro Max 2.15 | データベースを検索して、デザインシステムを提案 | Web、モバイル(SwiftUI、Compose、React Native、Flutter)、デスクトップ | Python 3 | 約 146K |
| Anthropic frontend-design | アートディレクションの指示を書いた 1 ファイル | Web | なし | anthropics/skills の一部。インストール数 1.1M 以上 |
スター数とバージョンは 2026 年 11 月 6 日時点のものです。4 つとも無料のオープンソースで、Taste Skill と UI UX Pro Max は MIT、Impeccable と frontend-design は Apache 2.0 ライセンスです。
Taste Skill
Leonxlnx の Taste Skill は、「AI っぽさ」対策のスキルとして最もよく知られています(Taste Skill のチュートリアルを参照)。2026 年 11 月 4 日にリリースされたバージョン 2.5.0 は、企業サイトとマーケティングサイトに絞った全面的な作り直しです。
仕組み。 プロジェクトを業種で分類し、厳選したライブラリから配色、フォントの組み合わせ、ヒーローのレイアウトを割り当てます(ルールは「割り当てる。センスで選ばない」)。履歴を残すので、ページが重複しません。クレジット付きの本物の写真、ブランドアイコン、セクションのレイアウトを備え、スクリプトがヘッドレス Chrome で 4 つの幅でページを確認し、100 を超えるルールと照らし合わせます。
- 得意なこと: 本物のアセットとブラウザでの確認を備えた、個性のあるサイトの最初のたたき台。
- 注意点: サイズが大きく(約 36 MB)、最初のページを作る前に約 140 KB の指示を読み込みます。バージョン 2.5 は 2.1 にあったアプリ画面のパイプラインをなくし、バイオレットなど一部の選択は完全に禁止しています。プロジェクトの公式サイトは、いまもバージョン 2.1 を紹介しています。
# Codex
codex plugin marketplace add Leonxlnx/taste-skill
codex plugin add taste-skill@taste-skill
# Claude Code
/plugin marketplace add Leonxlnx/taste-skill
/plugin install taste-skill@taste-skill
以前のスタイル系スキル(soft、minimalist、brutalist、gpt-taste)は Leonxlnx/taste-skill-classics に移りました。
Impeccable
Paul Bakaus の Impeccable は、Anthropic の frontend-design スキルから始まり、本格的なツールキットへと成長しました(Impeccable のチュートリアルを参照)。
仕組み。 1 回の長い実行ではなく、bolder、quieter、typeset、layout、critique、audit、polish、adapt など 24 のコマンドからなるデザインの語彙をエージェントに与え、1 つの画面やコンポーネントごとに適用します。ディテクターは 62 のルール(AI っぽさ 31、品質 31)を、モデルを呼び出さずにチェックし、コマンドラインや CI から実行できます:npx impeccable detect src/。
- 得意なこと: 既存の UI を一歩ずつ改善する。Web サイトだけでなくアプリやダッシュボードにも使える。iOS と Android のネイティブ向けのガイダンス。測定できるチェックリスト。
- 注意点: 部品が多く、
.impeccable/フォルダ、エディターのフック、ダウンロードされるエンジンが含まれます。フックとライブモードは、どちらも確認なしで動作することがあるので、有効にする前に README の注意書きを読んでください。
npx impeccable install
# then, in Codex: $impeccable init
# in Claude Code: /impeccable init
Codex では、インストール後に /hooks でプロジェクトのフックを承認してください。
UI UX Pro Max
nextlevelbuilder の UI UX Pro Max は、3 つの中でスター数が最も多く、アプローチもいちばん異なります(UI UX Pro Max のチュートリアルを参照)。
仕組み。 ルールの集まりではなく、検索できるデータベースです。80 のスタイル、192 のプロダクトタイプ、192 の配色、74 のフォントの組み合わせ、22 のスタックのガイドラインを備えています。プロダクトを説明すると、パターン、スタイル、配色、フォント、その業界で避けるべきアンチパターン、納品前チェックリストを返し、結果をデザインシステムのファイルとして保存することもできます。
- 得意なこと: まとまりのあるデザインシステムをすばやく選べる。Web から SwiftUI、Jetpack Compose、React Native、Flutter、デスクトップまで、最も幅広いプラットフォームに対応。エージェントはデータを読み込むのではなく問い合わせるので、コンテキストの消費が少ない。
- 注意点: 結果のビジュアル確認はなく、グラスモーフィズムなど、他のスキルが禁じるスタイルも通常のスタイルとして扱います。結果はプロダクトの説明のしかたに左右されます。
npm install -g ui-ux-pro-max-cli
uipro init --ai codex # or: uipro init --ai claude
Anthropic frontend-design
Anthropic の frontend-design スキルは、約 1,500 語の 1 ファイルです。エージェントに、デザインを題材に根ざしたものにする、コードを書く前に色とタイポグラフィを計画する、その計画を「似たようなページなら誰でも作る一般的な初期値」と比べる、自分のスクリーンショットを批評する、といったことを求めます。避けるべき AI の初期値を 5 つのグループに分けて挙げており、クリーム色、セリフ体、テラコッタの組み合わせから、ありきたりな SaaS のカードキットまでが含まれます。
- 得意なこと: 小さな公式の出発点で、ブリーフを決して上書きしない。
- 注意点: ツールもチェックもなく、モデルの判断に任せる形です。モバイルアプリについてはほとんど触れていません。
# Claude Code
/plugin install frontend-design@claude-plugins-official
# Codex and other agents
npx skills add https://github.com/anthropics/skills --skill frontend-design
併用したい追加スキル
- Emil Kowalski のスキル(
npx skills@latest add emilkowalski/skills):イージング、スプリング、アニメーションを付けないほうがよい場面など、おもにモーションと仕上げに関する 17 のスキル。色、フォント、レイアウトは決めないので、センス系のスキルと組み合わせて使います。 - Vercel の web-design-guidelines(
npx skills add vercel-labs/agent-skills):アクセシビリティ、フォーカス、フォーム、タイポグラフィについて 100 を超えるルールをチェックし、問題をファイルと行ごとに報告するレビュー用のスキル。実行時に GitHub からルールを取得します。 - ibelick の baseline-ui(
npx skills add ibelick/ui-skills):Tailwind と React のプロジェクト向けの、「必ず守る」「絶対にしない」ルールの短いリスト。
pretty-ui(私たちのスキル)
pretty-ui は Codex Design が作ったスキルです。その前提で読んでください。下の「結果を良くするには」の内容を 1 つの流れにまとめたもので、エージェントがあなたの画面と実際のコンテンツで 3 つのデザイン案を作り、横に並べて表示します。選んだ案を DESIGN.md として保存し、段階的に全画面へ適用し、最後に AI っぽさのチェッカー(紫のグラデーション、グラデーション文字、グラスモーフィズム、絵文字アイコン、中身のないコピー、グリッドから外れた余白など)を実行します。
- 得意なこと: スタイルをエージェントではなくあなたが選べること、既存のブランドを保てること、後から作る画面も統一されること。Web サイトだけでなく Web アプリやモバイルアプリ(React Native、SwiftUI、Compose、Flutter)にも対応し、デザインシステムライブラリの 24 種類を同梱しています。
- 注意点: 2026 年 11 月 7 日に公開されたばかりで、まだ実績がありません。チェッカーは単純なルールの集まりで、目で見るレビューの代わりにはなりません。
# Codex
codex plugin marketplace add ummydev/pretty-ui
codex plugin add pretty-ui@pretty-ui
# Claude Code
/plugin marketplace add ummydev/pretty-ui
/plugin install pretty-ui@pretty-ui
# Other agents
npx skills add ummydev/pretty-ui
MIT ライセンスの無料オープンソースです。
各スキルが一致して指摘する AI っぽさ
| パターン | Taste Skill | Impeccable | UI UX Pro Max | frontend-design |
|---|---|---|---|---|
| 紫やバイオレットのグラデーション | 禁止 | 指摘 | 一部の業界で指摘 | 装飾として指摘 |
| アイコン代わりの絵文字 | 禁止 | 禁止 | チェックリストに記載 | — |
| まったく同じカードの並び | — | 指摘 | — | 指摘 |
| 見出しの上の、小さな全大文字のラベル | 禁止 | 禁止 | — | 指摘 |
| クリーム色、セリフ体、テラコッタ | — | 指摘 | — | 指摘 |
| グラスモーフィズム | — | 装飾としては禁止 | スタイルとして提供 | — |
ダッシュ(—)は、そのスキルの現在の指示にそのパターンへの直接の言及がないことを示します。
リストは変わり続けます。Inter、Fraunces、Geist、Plus Jakarta Sans は、すべて Impeccable の「使い古されたフォント」リストに載っていて、Taste Skill の古いバージョンはその一部を推奨していました。どのリストも、センスそのものではなく、チェックの道具として扱ってください。
スキルがあってもなくても、結果を良くするには
- エージェントが作る前に方向性を与える。 色、フォント、角の半径、余白に名前を付けたデザインシステムは、「モダンにして」よりずっと効果的です。デザインシステムライブラリから選ぶか、自分で DESIGN.md を書きましょう。
- 1 案ではなく 3 案を頼む。 無個性になる原因は、最初のたたき台をそのまま受け入れることにあります。いくつかの方向性を横に並べて比べ、選びましょう。pretty-ui はこれを自動で行い、案を横に並べて表示します。
- チェックリストでレビューする。 ディテクターを実行するか、自分で AI っぽい UI デザインの特徴を確認し、仕上げの前に上位 3 つの問題を直します。
よくある質問
Taste Skill と Impeccable ではどちらが優れていますか?
新しいマーケティングサイトなら、Taste Skill のほうが本物のアセットも含めて強いたたき台を出します。既存の UI、アプリ、ダッシュボードには Impeccable が向いています。1 コマンドずつ作業でき、ネイティブモバイルにも対応しています。
これらのスキルは Codex で使えますか?
はい。Taste Skill と frontend-design は上記のとおり Codex にインストールできます。Impeccable は npx impeccable install と $impeccable init、UI UX Pro Max は uipro init --ai codex で使えます。
モバイルアプリにはどれがいちばんですか?
Impeccable には iOS と Android のリファレンスがあり、UI UX Pro Max は SwiftUI、Jetpack Compose、React Native、Flutter に対応しています。Taste Skill 2.5 は Web サイトに特化しています。
無料ですか?
はい。すべてオープンソースで無料です。支払うのはエージェントの利用料だけです。